修士課程の頃に調査していたウラナミジャノメの休眠性に関する研究成果が、Entomological Science誌のバーチャル・イシュー
“Diapause – a Principal Seasonal Adaptation in Insects” に掲載されました。ピックアップしてくれたのは、チェコでテントウムシを研究しているIvo Hodek博士です。
元の論文:Suzuki Noriyuki, Koji Akiyama & Takayoshi Nishida (2011) Life-history traits related to diapause in univoltine and bivoltine populations of Ypthima multistriata (Lepidoptera: Satyridae) inhabiting similar latitudes. Entomological Science 14, 254-261.
昆虫は気温が高いほど速く成長するので、ふつうは暖かい地域(緯度が低い・標高が低い)ほど年間の世代数が多くなる傾向があります。ところが、瀬戸内海の家島諸島(兵庫県)に生息するウラナミジャノメでは、隣り合う島々で世代数が異なっており、本研究ではその生活史を支える生理基盤を明らかにしました。
バーチャル・イシューとは、その学術誌においてこれまで掲載された論文のうち、あるテーマに関するものを時代を問わずにひとつの特集としてウェブ上にまとめたものです。
インパクト・ファクター(論文の引用件数)を増やすための学術誌側の努力でもあると思いますが、読者は関連テーマの論文を探しやすくなるメリットもあると思います。ただ、学術誌によっても異なりますが、今回の論文はバーチャル・イシューに採用されたからといってフリーアクセスではないようです。
実習で花や魚を解剖したりスケッチしたりしています。やってみると楽しいものです。なかなか勉強になりました。
公益財団・法人自然保護助成基金によるプロ・ナトゥーラ・ファンド助成に採択していただきました。石垣島のチョウ類を対象に、保全のための基礎調査を行なう予定です。
主に1年生を対象にした生物学実験を担当しています。キャンパス内にコナラがたくさん生えているので、ドングリをひろってコナラシギゾウムシの観察を行ないました。ずんぐりしてました。
オレゴン州ポートランドで開催されるアメリカ昆虫学会のシンポジウム「Predatory Lady Beetles: Global Opportunities for Biological Control and Challenges as Invasive Species (Organizers: Yukie Kajita and John Obrycki)」にて、テントウムシの近縁種間の相互作用について発表します。
Asymmetric reproductive interference between specialist and generalist Harmonia ladybirds in their native range