寄生虫

セミナーを企画しました。
皆さんのご参加をお待ちしています。

日時:2019年12月6日(金)16:30-18:00
場所:高知大学 物部キャンパス3-1-11教室
講師:入谷亮介 博士(理化学研究所・数理創造プログラム)
演題:宿主操作現象を群集の中で理解するための理論的アプローチ

要旨:
寄生者の中には、一種の宿主種(中間宿主)の行動を操作し、二種目の宿主(終宿主)に食べられやすくするという、宿主操作を発現するものがある。寄生者による宿主操作現象によって生活史を遂げる確率が高まるため、自然淘汰により有利であり、多くの分類群に見られる。また、宿主操作は中間宿主の見た目や行動の奇抜な変化をもたらすことから、長らく注目されてきた現象である。本講演では、そうした宿主操作現象の例を紹介するとともに、演者自身が共同研究を通じて取り組んでいる、宿主操作現象を理解するための数理モデルを紹介する。注目する現象は、2つある。ひとつめは、宿主操作の「度合い」が、時間的に変化する、スイッチング現象であり、ふたつめは、群集における宿主操作の進化現象である。これらに焦点を当て、宿主操作現象の真の姿を理解することに繋げること、そして多くの研究者が本フィールドに興味を持ってもらうように話をする。数式は多用せず、数理モデルから導かれた予測の生物学的エッセンスを伝えることを心がける。

沖縄

沖縄でテントウムシの調査を行ないました。

一日公開

高知大学物部キャンパスの一日公開イベントにて昆虫の展示を行ないました。




アサギマダラ

室戸岬にて実習を行ないました。アサギマダラにマーキングをしました。

ポリネーター

セミナーを企画しました。

日時:2019年10月18日
場所:高知大学 物部キャンパス1-1-13教室
講師:岸茂樹 博士(農研機構 農業情報研究センター)
演題:花と昆虫の関係をさぐる

要旨:
生物群集をネットワークとして扱うことによって、生物群集の構造や動態を深く理解できることがある。開花植物と、それらの花粉を運ぶ送粉者は相互作用のわかりやすい群集ネットワークとしてみることができる。私はこれまでいくつかの訪花昆虫ネットワークを対象に研究を進めてきた。研究の一つは、群集に内在する性の役割を探ることである。生物群集はこれまで種と種の関係として記述されてきたが、同じ種でもオスとメスで資源利用様式が異なることは多い。こうした性による違いが訪花昆虫ネットワークに与える影響を調べたところ、訪花昆虫のオスとメスのネットワーク構造は大きく異なることがわかった。講演ではこれらの内容を中心に、昆虫と花の関係について明らかになってきたことを説明する。

(写真提供:岸茂樹 博士)