気候変動と生物の分布
東大で開催されたシンポジウム「Biological range shifts in response to climate change」に参加してきました。気候が温暖になるにつれて生物の分布が(北半球では)北へシフトしていく、というのは当たり前の予測です。けれど、ここ数十年で分布域がほとんど変わらなかったり、逆の方向へシフトする種も存在しています。このような種間差を説明することがひとつの大きな課題になっているようです。
適応進化を考慮すれば「生物は気候変動にも対処できるはず」と考えがちですが、現状でも分布境界は決まっているわけですし、生物が分布を際限なく広げることのできない何らかの制約があるのでしょう。生物多様性の保全だけでなく、基礎生態学としても興味深いテーマになっています。
個体群生態学会
オープンキャンパス
8月はオープンキャンパスの季節です。実習や博物館とは異なり、じっくり腰をすえて展示を見学することはあまりありません。ほとんどの来場者はちらっと展示を見て、少し話をして、後はさっと通り過ぎていきます。短い時間の中でどうすれば魅力を伝えられるのか考える必要があります。
その中でも、水文分野の展示は秀逸でした。まずは「利き水」を体験して、次に水の特徴・生成原理・生活文化との関わりについて簡潔な説明が続きます。最後に「地下水流動モデル」で透明で見えないはずの水の流れが可視化されます。動線の設計も完璧でした。短時間で、五感を使って、しかも学問的な背景まで学べる素晴らしい企画でした。
スイス
共同研究者の高橋佑磨博士が、スイスで開催されたThe European Society for Evolutionary Biologyにて「表現型の多様性と個体群動態の関係」に関する研究成果を発表してくれました。
Yuma Takahashi, Suzuki Noriyuki & Masakado Kawata:
The demographic consequences of evolution of color polymorphisms








