News

東北大学

東北大学の「統合生態セミナー」にて講演します。

日時:2019年1月10日(木)16:00–17:30
場所:東北大学青葉山キャンパス物理系研究棟417号室
演題:海洋島の適応放散を理解し、群集の中から外来種をあぶり出す

要旨:
海洋島では適応放散によって多くの固有種が進化した一方、現代では外来種の侵入が生態系に深刻な影響を与えている。しかし、同定が難しく情報の少ない分類群では、そもそも外来種かどうか判別できず、私たちは侵入の程度を過小評価しているかもしれない。そこで本研究では、DNAメタバーコーディングを用いて、種が同定できない場合でも外来種かどうか判別することを試みた。ハワイ諸島で採取した節足動物(昆虫やクモ)のうち、一部の種についてはDNAデータベースで同定できた。次に、固有種は特定の島だけに分布していることや、在来種は遺伝的多様性が高いといった傾向を把握した。これらの情報を参照し、同定できなかった種類についても一般化線形モデルおよび機械学習を用いて外来種かどうか予測した。その結果、比較的高い精度で予測するとともに、環境勾配に応じた群集構造の変化が外来種と在来種で異なることを明らかにした。